山画廊１階に小林研三展示室オープン 『生活そのもの』描くだけ
━小学校を出て、俳句や短歌の投稿に力を入れていた。十五、六歳のころ、名古屋の鶴舞公園で
美術展を見て、絵もおもしろいなって思った。で、腕時計を質に入れ、俳句や短歌の賞金を足して、
六円で油彩の道具を買ったんです。それが画家の始まりかな。
━横井礼以先生に絵を学び、ゴッホ風の作品で二科展に入選。徴兵され、朝鮮半島へ。戦後は
クレーなどの作品に引かれ、やがて小さな家や妻、パンや洗濯物、飼っていたタヌキや鶏といった
生物など、専ら身近な題材を描くようになりました。
━よく「素朴派」とか「メルヘン調」の作風といわれる。「生活そのもの」を描いているだけなんですが
・・・・・。三年前に妻を亡くし、独りぼっち。でも、応援してくれる人がいて、楽しい海外旅行にもよく
出かけます。これからも理想の家や草原、花園なんかを、キャンバスの中で表現していきたいですね。
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